18世紀のドレスメイキング – 手縫いで作る貴婦人の衣装

新しい訳書が出ました。

縦横無尽にいろんなトピックの本を訳している私ですが、今回はじめて、趣味と仕事が合致しました。訳しながら、試し縫いしていたので、お手々が超忙しかったです。

18世紀のドレスを18世紀らしく手縫いで作ってみましょう、という本で、4タイプのドレスが紹介されています。この時代に女性の服がどのように変化していったのかがわかる一冊です。基本、現代に近づくにつれ、本来下着であったものが外に出てくるわけですが。著者たちが18世紀に注目したのは、アメリカ人だからかもしれません。現代のアメリカは18世紀に「建国」したことになっているので。あくまでも私の想像ですが。

著者たちは、ビジネスもお上手です。ドレスは作れても靴までは自分で作れません。だから、18世紀の靴を販売しています。はぁ~、さすが商売上手のアメリカ人!!サイトはこちら:https://www.americanduchess.com/

お裁縫の猛者のみなさん、これを見てドレスを作ったら、是非SNSに載せてください。見たいです! 全部ドレスを作らなくっても、袖だけとか、ペチコートだけとか、ストマッカーだけでも楽しいと思います。特にストマッカーは、普通のテーラードジャケットを着たときに使えそうです。翻訳中にドールサイズでイタリアンガウンの袖を縫ってみました(↓)

完成したら、こちらの動画を見て、自分で着つけてみてください(本にも着方の説明あります)

翻訳者向け書評講座(第二回目)のご案内

2回目も豊崎由美さんを講師にお迎えして開催します。

日時:4月16日(土)日本時間13:00開始

場所:Zoom(録画します)

所要時間:2時間(前回はかなり時間オーバーしましたが)

受講費:1500円

人数:30名まで(うち先着12名の書評または訳者解説を講評&合評。残りの18名は採点と合評からの参加)

一般告知前に、先着12名の枠は埋まりました。採点と合評から参加する約15名を募集しています(この方々はもちろん書評を書いていただいてもかまいませんが、講評と合評はされません。グループのnoteでの発表はできます!)

課題書:

ルシア・ベルリン、岸本佐知子訳、「掃除婦のための手引き書」(講談社

マギー・オファーレル、小竹由美子訳、「ハムネット」(新潮社)

以上2作のうちどれを選んでいただいても結構です。2作ともの書評を書いていただいてもかまいません。

「書評」を書く方は800〜1600字。「訳者解説」のつもりで書いた方は1600〜3200字。自分がどちらにしたか明記してください。また、「書評」を選択した人はどういう媒体に載せるつもりで書いたか、最後に(想定媒体=○○××)と付記してください。字数は厳守です(タイトルは字数に数えない)。

流れ:作品を読んで書評提出 → 採点 → 講評 → 合評

提出方法:ワードファイルで作成(縦横お好きなように、フォントやサイズは適当で)。無記名でお願いします。
提出日:3月28日(月)(海外在住者は、ご自分のタイムゾーンの3月28日で)。knsbookclub@gmail.com、新田享子宛に送ってください。
提出作品をこちらでまとめます。4月9日(土)までに12点の書評(または訳者解説)の採点をお願いします。申し込みをしていただいたときに、この「採点」の説明をします。

また、いったんお支払いいただいた受講料は、受講者の都合でキャンセルした場合、お戻しすることができません。講座は録画しますので、その録画をご覧いただくことになります。

余談:第1回目の後、受講者の間で大変に盛り上がり、講座のあとで書き直したものを発表する場を note に作りました。その中のおひとりに上の仮ロゴを作ってもらいました。なぜ、鍋なのか?

海外文学と一口にいっても、いろいろな国の文学作品がありますし、内容もとても多様です。講師の豊崎さんに「いろんな視点があっていいんですよ」と教わったのもあって、note のグループ名には、鍋系の名前がたくさん候補にあがりました。書評鍋、海外文学鍋などなど。投票の結果、BOOKPOT (ブックポット)に決まりました。

というわけで、豊崎さんの講評のあと、互いのアプローチの違いを尊重しつつ、活発な合評が繰り広げられますので、みなさんお楽しみに!

翻訳者向け書評講座のご案内

豊崎由美さんによる翻訳者向け書評講座を企画しましたので、ご案内いたします。

日時:12月5日(日)日本時間で13時開始(Zoomでの開催)
所要時間:約3時間から4時間
費用:1500円
参加希望の方は、knsbookclub@gmail.com (新田享子)宛にメールを送って下さい。お支払方法は銀行振り込みになります(海外の方ならPayPalも可能)。人数は10人を予定しています。人数は最低10人揃えば、活発に合評できるので、その辺りの人数を目指していますが、今のところ特に制限は設けておりません。

課題書:
エルサレム(ゴンサロ・M・タヴァレス 河出書房新社)
クイーンズ・ギャンビット(W・テヴィス 新潮文庫)
キャビネット(キム・オンス 論創社)

以上3作のうちどれを選んでいただいてもいいです。複数作書いていただいてもかまいません。

「書評」のつもりで書いている方は800〜1600字。これを訳したとして、「訳者解説」のつもりで書いた方は1600〜3200字。自分がどちらにしたか明記してください。また、「書評」を選択した人はどういう媒体に載せるつもりで書いたか、最後に(想定媒体=○○××)と付記してください。

提出方法:ワードファイルで作成(縦書き)、フォントやサイズは適当で。無記名でお願いします。
提出日:11月24日(水)いっぱい。knsbookclub@gmail.com、新田享子宛に送ってください。
その後、11月29日(月)までに参加者全員分の「採点」をしてもらいます。申し込みをしていただいたときに、この「採点」の説明をします。

翻訳の実績レベルは問いません。みなさん、ふるってご参加ください。

職業設定類語辞典

http://filmart.co.jp/books/playbook_tech/occupation_thesaurus/

フィルムアート社から「類語辞典シリーズ」の新しい辞典が出ました。『職業設定類語辞典』です。翻訳を担当しました。創作のお供に是非!!

私も小説を読むときに、登場人物の「職業」が気になります。最近読んだ『ある一生』というドイツの小説の主人公は、ロープウェイを設置するための基礎工事を担う労働者で、コツコツと自分の人生をひたすら歩む山男にはぴったりの職業でした。私の大好きなジョン・ヒューズの映画『ブレックファスト・クラブ』も『フェリスはある朝突然に』も、登場する高校生たちは学生なので無職ですが、親がほとんど出てこないのに親の職業が背景情報としてとても重要です。ネットフリックスの『クイーンズ・ギャンビット』に出てくる養母も「専業主婦」だったことが、主人公が一気に羽ばたくきっかけになっています。友だちに、最近面白かったドラマのあらすじを話すときにも「主人公は弁護士なんだよね」と、職業は外せないディテールではありませんか?

たとえば、「翻訳者」という職業。

まずは、本が好き、文章を書くのが得意、内にこもるのを厭わない、などの推測ができそうです。

そこからさらに掘り下げて、クリエイター志望なのに、クリエイターにはなりきれない事情(自信がないとか? 職人気質のほうが勝っているとか?)があって、小説家にはなっていない。小説を翻訳しているときに、いつもあら探しをしてしまい、「自分なら、こうは書かない!」と悪態をついている。あるいは、語学能力にコンプレックスがあってそれを克服したくて翻訳をやっているのに、ある日、編集者から「誤訳が散見されます」と赤字で書かれたゲラが届く…… あるいは、どこにもうまく帰属できなくて、二つの文化の狭間にいることにある種の心地よさを感じているところへ、とある団体に所属せざるを得ない事情が発生する、などなど。

「翻訳者」という設定なのに、「超社交的で毎晩出かけている」だと少し違和感を感じます。それなら、「通訳者」という設定のほうがしっくりいくのでは、なんてこともあるのでは。

この一冊で、妄想が広がりますよ!!

http://filmart.co.jp/books/playbook_tech/occupation_thesaurus/