梨泰院クラス

『梨泰院クラス』を全話見ました。1話が1時間以上、合計16話もあったので、最終回では、面白かったことよりも、持久走のフィニッシュラインにやっとたどり着いた!という達成感で涙しました。

実は、コロナ禍の巣ごもり生活の前半に、このドラマを観ようとしたのだけど、このパク・ソジュンのへんちくりんなイガグリ頭が気持ち悪くて1話で断念。再挑戦してみたところ、今回はすごくストーリーに入り込めて、パク・ソジュン演じるパク・セロイが好きになってしまうほどでした。でも、私がすごく気になった登場人物は、長家の跡継ぎ候補だったドラ息子です。身近に似たような人がいるので、「あるあるだな……」と表情をこわばらせておりました。

しかしパク・セロイのレストラン事業の成功云々より、あいつの愛の行方が!! 鈍感な男ってドラマになるんですね。マッチョな鈍感男が、前科者になり、恨みを晴らそうとしているうちに、いろいろと起きるのが古臭い感じがしたものの、女性陣がいい感じで「自立した女」にアップデートされているのがよかったです。

『梨泰院クラス』の善玉組が相当なデコボコチームで、ある意味王道でした。で、そのチームの中に、韓国人(父)とギニア人(母)を両親に持つ黒人の青年(トニー)がいるのですが、このドラマを観ていた時期が時期だけに、「ひょっとしてトニーの両親は、今話題の宗教で合同結婚をしたのでは??」と深読みしました。

『梨泰院クラス』って「親の不在/親の愛の欠如」が重要よね。様々な形で親の愛情が感じられなくなっていることが、最初から最後まで低音で奏でられているようなドラマでした。

余談:全部見終わってから、あのサウンドトラックを毎日聞かないことには、「何かが足りない!」と思うほどになり、グーグル・ホームに英語で「Play the soundtrack of I-tae-won Class」と話しかけたら、E.T.のサウンドトラックが流れてきました。

Wild Babies

猫話です。最近、『Wild Babies』を流し見ておりました。そしたら、なんと、うちの猫がめちゃくちゃビビりながら画面を見ているのです。なんでだろ?と考えてみると、『Wild Babies』は動物版の『はじめてのおつかい(Old Enough)』なのでした。と言っても、おつかいに行かされるわけではなく、「お留守番」をさせられるのですね。

しかし、そこは野生動物。お母さんが獲物を探しに出かけている間に、赤ちゃんを狙って敵が来襲するのです。こえぇぇぇ! 命がけの留守番です。うちの猫が真剣に見ているのも納得……

猫に人間のナレーションはわからないですが、赤ちゃんアニマルの阿鼻叫喚が本能的に理解できるのでしょう。

おたくの猫にも試してみてください。

動物がらみで、もうひとつ。

私の最近のBGM動画はアラスカ州の熊たちが鮭をむしゃむしゃ食べるライブ映像です。あまりの熊の多さに驚愕。この熊たちはコロコロしていなくて、強靭な体つきで、超怖そうです。

The Claudia Kishi Club

17分しかないドキュメンタリーに1分ちょっとの予告編。

いや、もうドキューンと胸を撃ち抜かれたかんじですな。クラフティな作りといい、憧れの存在や人生のお手本(クローディア・キシがお手本)を持ってることの強みとか。で、このクローディア・キシが登場する物語が 『The Babysitters Club』 です。

『The Babysitters Club』も全編見ました。すごく若いのに「ベビーシッター業」にそんじょそこらの会社員よりも真剣に取り組んでいます。恋に色めき立って自分を見失うところも面白かった。

サマーキャンプのシーンには、「世代」をすごく感じさせられました。私はどちらかというと「熱く燃える」のはかっこよくないと考える世代に属しているので…… サマーキャンプに参加すること自体が耐えられません。

最近、シスターフッド系のお話が心地よいです。なので、『Moxie』も見ました。こちらは80年代のティーン映画の皮をかぶった2020年代のティーン映画です。ハワイ編のテラハに出ていたローレン・サイが準主役級で登場したので、椅子からでんぐり返るかと思うくらいに驚くとともに、あちこちの人にメッセージを打ちました。

なんつーか、近頃の女子はアクティビストになるんですな。面白いです。

The Queen’s Gambit

ものすごく暗い話でしたが、話を語る順番って大事だなって思いました。主人公がやさぐれたときのメイクがすごかったです。あと、人生に「鉄板」があるってすごく大事だとも思いましたね。ま、主人公にとってそれがチェスなわけですが。

巣ごもり生活が続いているし、このドラマに触発されてチェスやってる人、多いんでしょうね。以前働いていた会社にはチェスクラブがあって、夕方になると、会社の人とその子どもたちが会議室に集まってやってました。

我が家はチェスではなく、囲碁だったので、祖父は近所の人と対戦するため自転車に乗って互いを訪ね合っていました。祖父が好んで対戦する人は「船乗りさん」だったことを亡くなってから知りました。私も小学生の頃、囲碁を習おうと思いましたが、碁会所のたばこの煙がすごくてあきらめました。祖父は私の大学生時代の下宿先の大家さん相手に囲碁を打ったこともあり、「あなたのおじいさんとまた一局お願いしたいわぁ」とよく声を掛けられました(あれは、自分で声を掛けられないから、私に頼んでいたのではないかと今頃になって思う……)。そういえば、サンフランシスコに住んでいた時、外でテーブル広げてチェスやってる人いっぱいいたな。

全然関係ないですけど、今頃やっと『ひよっこ』全部見終わりました。世の中いろんなコンテンツがあふれていますが、ああいうドラマってNHKの朝ドラしかないんじゃないか、とネットフリックスで海外ドラマばっかり見ている私は思いました。

Cobra Kai

『コブラ会』をあちこちから勧められた。極めつけは、マーク・マロン(アメリカのコメディアン)。彼のポッドキャストを聞いていたら「シーズン2まで全部一気に見てしもうた」と言っていたので、私も観てしもた。余談だけど、マーク・マロンは、痛い目に遭ったことがあるので、映画や本の話をするなら、絶対に自分で見て/読んでからでないと話さないというポリシーを持っている(本人談)。

まだ全話見切ってはいないけど、すごく面白い。シーズン3もあるらしい。この間まで、字幕で韓流ドラマ見たり、1話が複雑で長い『Better Call Saul』を見ていたので、「ながら作業で楽しめる」のもうれしい。オリジナルの映画を見てからのほうが断然楽しめるけど、私は、ドンピシャの世代なので、大昔に見た記憶をたどりながら楽しんだ。

『コブラ会』の何が面白いかというと、何と言っても、アイデンティティ・ポリティクスから距離を置いているところ。「よし、お前は弱者なのだな! 戦え! 容赦はするな!」と教える。その後は、善悪の間をずっとうろうろしているのだけれども。

あと、『ベスト・キッド』にいた、ミスター・ミヤギの不在。というか、「そういうすばらしい人が昔いた」という雲の上の存在になっているところ。すべてが見通せる仙人は『コブラ会』にはいない。空手を教える先生もみーんな「人生模索中」。ただし、『ベスト・キッド』の主役だったダニエルは、空手チャンピオンになって以来、そのまま「勝者路線」をつっぱしってきているので、「おれは間違ってない」と一番思い込みが激しい。なんなら、「すべては金と権力で解決!」「後輩は指導してやりたい!」とすぐ思ってしまうから、一番めんどうな大人になっているとも言える。そこが笑える。

オリジナルの映画と唯一変わってないのが、カリフォルニア風に咀嚼されて、なんだそれ?な日本文化。それも笑える。ダニエルが作ってる盆栽など。いや、あれは盆栽ではない。「ボンザーイ」という別の園芸なのだ。『ベスト・キッド』のときは、ミスター・ミヤギに遠慮して堂々とは笑えなかった。今はぎゃはぎゃは笑える。

今月はこれで乗り切るぞ!