Midsommer

Midsommer

前から見たかった。しかし心理的に怖そうな映画だったのでひるんでいたら、案の定、不気味な映画だった。不気味ながらもぐいぐいと引き込まれていった。どことなく『2001年宇宙の旅』が発していたような一種の警告を感じた(何を警告しているのかは違うが)。とにかく、スウェーデンの山の中の村には怖くてもう行けない……。

きっとあれは、「個」が重視されて、個人主義が発達しすぎた世界と、村っぽい共同社会の対立が描かれていたのだと思う。私の中にも共同社会に憧れる部分がある。だから人と一緒にいれば悲しみも倍増するし、それがありがたいとも思う。一方で私は自分の「個」も大切にしたい。だから自分の中のルールや常識を無視されたと感じて「キィー!」と腹が立つのもわかる。映画を見ているあいだ、「こっちもわかる」「あっちもわかる」と忙しかったのに、最終的に怖さが先立って、宙ぶらりんな、空虚な気持ちに襲われた。

排他的な共同社会が部外者を呼び込むのは、きっと血がどんどん濃くなるのを避けるためなんだろうな。とにかく、いちいち怖いんだよー! あの村人たちが! そして都会の若者たちにいちいちいらつくんだよー!

映画館の大画面で見なくてよかった……大画面だと、相当なショックを受けていたかも。

映画とは関係ないけど、ここのところ、あまりにもあまりにも追い詰められた気分で働いていたら、いつのまにか眉間をかきむしるのがくせになっていて、今私の眉間の皮が厚めになっている。なので、眉間にシワを寄せたくても、寄せられない。