18世紀のドレスメイキング – 手縫いで作る貴婦人の衣装

新しい訳書が出ました。

縦横無尽にいろんなトピックの本を訳している私ですが、今回はじめて、趣味と仕事が合致しました。訳しながら、試し縫いしていたので、お手々が超忙しかったです。

18世紀のドレスを18世紀らしく手縫いで作ってみましょう、という本で、4タイプのドレスが紹介されています。この時代に女性の服がどのように変化していったのかがわかる一冊です。基本、現代に近づくにつれ、本来下着であったものが外に出てくるわけですが。著者たちが18世紀に注目したのは、アメリカ人だからかもしれません。現代のアメリカは18世紀に「建国」したことになっているので。あくまでも私の想像ですが。

著者たちは、ビジネスもお上手です。ドレスは作れても靴までは自分で作れません。だから、18世紀の靴を販売しています。はぁ~、さすが商売上手のアメリカ人!!サイトはこちら:https://www.americanduchess.com/

お裁縫の猛者のみなさん、これを見てドレスを作ったら、是非SNSに載せてください。見たいです! 全部ドレスを作らなくっても、袖だけとか、ペチコートだけとか、ストマッカーだけでも楽しいと思います。特にストマッカーは、普通のテーラードジャケットを着たときに使えそうです。翻訳中にドールサイズでイタリアンガウンの袖を縫ってみました(↓)

完成したら、こちらの動画を見て、自分で着つけてみてください(本にも着方の説明あります)

自己隔離生活(手芸三昧)

カナダに再入国して以来、14日間の自己隔離生活をしていたが、その間にオンタリオ州で緊急事態宣言が出たので、隔離生活は続いている。私は元々インドア派な上、在宅勤務なので、あまり苦痛は感じない。社交的な遊びに関しても、映画仲間からはメールで「おすすめの映画」が送られてくるし、ブッククラブからは「Zoomで読書会」のお知らせがあったし、句会もバーチャルにやることになった。

日本帰国中、いろんな布を買ってきたので、映画やドラマを見つつ、いろんなものを作っている。一番の大作は「ローブ」。しかも贅沢にネルのリバティプリントで作った。買った型紙の見本がリバティで作られていたというのもあるけど、理由はほかにもある。

去年入院したとき、以前リバティで作ったすっぽりかぶれるワンピースをパジャマ代わりに着ていたら、人に「カワイイね」と褒められた。サイズがうまく合わず、ワンピースとしては失敗だったけど、パジャマとしては優秀。パジャマ一つで気分が上がるものだ。今は寝るときに楽しい気分になりたいので、パジャマはなるべくかわいくしている。その延長で、このローブを作りたかったというわけ。ちなみに、5歳の姪っ子も、お気に入りのキャラクターのパジャマをどんなにぴちぴちになっても、寝るときはそれを着ている。ノリとしては同じ。

このキモノ風のローブを作るには、まず、裁断したり、待ち針つけたりするのに、長ーい布を広げるスペースがいる。なのでまずは床掃除から始まった。そして手でまつり縫いもしなければならなかったので、「くけ」も使った。「くけ、ご無沙汰!」と言いながらソーイングボックスから取り出したほど、久しぶりに使った(20年ぶりぐらい?)。

このローブはパターンに問題があって、わきの下がきつく仕上がってしまう。PurlSohoのウェブサイトにその解決方法が載っていたけど、あとの祭りだ。まあ、気が向いたら、直すことにしよう。