Y日記51 — Summer of 2025

なんか夏が終わってるのか終わっていないのか、さっぱりわからない気温だけど、日没時刻は確実に早くなっている。それは、ピックルボールを外で何時までプレイできるのかという形で体感している。

今年の夏は忙しかったから、6月に韓国と日本へ行っただけで、どこへも行けなかった。だから5日間のピックルボールキャンプへ行った。キャンプって言っても泊まり込みじゃないよ。そこで結構いろんなことを学んだ。なんだろ、それまではぼけっとコートに立っていただけだったのが、「今はこっちらへんにいたほうがいい」「さあ、あっちへ動くときがきた」と、理由があってコートの中を動けるようになった。

その成果が現れたのか、私はピックルボールのミニリーグで4週連続得点王に輝いている。前回は真ん中より下だったのに。キャンプでそんなに変わるもんなのだろうか。それとも……。とりあえず、いい成績を出せているのはよい気分でもあるのだが、仲間たちが「どうなん? この得点だけを競うシステムって?」と疑っている。私も得点だけを競う仕組みは面白くないと思う。

ピックルボールをはじめてから、「競争心」についてよく考える。競争心はある点を超えると有害になる。でも競争心がないとゲームは面白くならない。そして、競争心を隠したがる人か、むき出しにする人かに分かれる。なんでだろう。

一緒にピックルボールをやっている高齢者女性が、夏はトロント、冬はオーストラリアの二拠点生活をしていることを知った。長年連れ添ったパートナーを失って、新しく出会った人がカナダ人なのだと。だから自分の子どもや孫はみんなオーストラリアにいる。新しい出会いのときに長距離が問題にならなかったんだね……と感心。次、この人と会うのは来年かぁ。なんかさみしい。

YouTuber Debut

去年夏、ポッドキャストのメンバーで動画を作ろうぜ!ということになり、一時帰国のタイミングで、所沢を散歩しながら動画を撮りました。シーズン2でゲスト出演したもらったモデルの優恵ちゃんにもまた付き合っていただきました。はい、あの『エムシーシスター』の専属モデルだった、今も大活躍中の優恵ちゃんです。今回も事務所に許可をもらってきてくれました。ありがとうございます。

「動画を撮った」とあたかも自分たちでカメラを回したみたいなことを言いましたが、正しくは「撮ってもらった」。テレビ局にお勤めだった方に撮っていただいた贅沢な動画です。編集は姉御。学業と家庭の両立でいろいろ忙しいなか、よくやった! なかなかの出来栄えです。

撮影から1年経っての配信なので、1周めぐって季節が合ってる! 台風が来ていて、強風がびゅんびゅん吹いていたことや、家族と一緒にカタールとスイスに行った直後で時差ボケで大変だったことを思い出しました。撮影のあと、みんなで手巻き寿司を食べているときも眠たくて死にそうでした(そのわりに、お酒も飲んだ)。

撮影に慣れていて、被写体になるのがお仕事の方々と一緒にいて、すごいと感じたのは、プロフェッショナルな立ち居振る舞い、姿勢のよさ、パッとカメラを向けられたときの自然なポージング、気の利いたコメント出しです。毎日毎日、机に向かって座ってる私とは違う! それに、姉御も優恵ちゃんも集合したとたんに、衣装のTシャツにスチームアイロンをかけるという徹底ぶり!! 撮影許可も事前に撮ってくれた。お礼とお詫びをこめて、店内の撮影許可をしてくださった深井醤油さんのお醤油やお漬物をたくさん買いました。

いろいろ勉強になりました、っと。

でも、なんでこんなことを私たちはしてるんでしょうね? やたらと手間がかかり、お金にもならないことをして……。それはわいわいやっているのが楽しいからです。でもね、動画のほうが人に迷惑かける確率が高いから、ポッドキャストのほうが好きかも。

動画はまだどこかで撮るかもしれないし、これっきりになるかもしれないですが、全部で4話。見やすい長さにカットしてあるので、是非見てください。

Y交換日記13—最終回

5歳児からの「かれしいるの?」の質問をおうむ返ししたら、こんな返事が届いた。

小さな片思い。こんなにたくさんのハートを添えるくらいに好きってことなのかな。好きになった理由がまたいいね。オバサン、ほっとした。ほら、「かっこいいから」「足が速いから」「お金持ちだから」なんて理由も可能性としてはあったわけだし。夏休みも明けて、幼稚園がまた始まるから、その子にも会えるね。夏の間に、気持ちが冷めてる可能性がなきにしもあらずだけど……

ピックルボール仲間の独身男子たちがいつも、「デートアプリは男にはキツイ」と言っている。軽い話をふりながら、相手の人となりを探らなければならないので、話し上手であることが前提になってるし、相手が変わるたびに同じような会話を繰り返すのが面倒くさいらしい。デートアプリでは「男」が話をふるものと相場が決まっていると、その男子たちは言っていた。どうやら女子は慎重に受け身らしい。

5歳児のさらちゃんも、あと20年もすればそういうアプリを使うのかな。まずは、幼稚園や小学校で胸をいっぱいときめかせてくれるといいなぁ。この夏はじめて、さらちゃんと深くお話ができて、すごくうれしかった。

ランボルギーニに熱をあげている7歳児男子、いおりくんからは、あれっきり日記がこなかった。独学でピアノを弾いてるし、「太鼓の達人」の自主トレに忙しいみたい。練習用の太鼓を送ってあげたい。ピアノは実は、おそろで私も同じのを持ってる。いおりの練習ぶりを見て、私もちらちらとまた弾きはじめた。

LINEで交換日記をしていた11歳児はなちゃんは、自ら受験に挑戦するから勉強で忙しくなったみたい。だけど、最後に私の日記に返事をくれた。

1月に会ったときは、ファッション関係の仕事がしたいと言ってた気がするけど、いろいろとやってみたいことがあるのはいいよね!!

自主的にDuolingoで英語を勉強してるし、びっくりするような大人びたことを日記に書いてたから、もう子ども扱いしちゃいけないな。英語が上手になったら、一緒に旅してみたい。珍道中になると思う。

というわけで、2025年の夏、思いつきで始めた親戚のちびっこ3人との交換日記もこれでおしまい。

楽しかったから、また来年もやってみたい。できれば絵日記で。いつまでも、遠くにいるおばさんに日記を送ってくれる人でいてね。

Y交換日記12

カナダにお城があるのかないのかという疑問からはじまり、「おしろにすむよ」と断言する5歳児。この夏、将来のビジョンを明確にした5歳児。そんなふうに私も将来の希望を言い切ってみたい。

ピックルボールのチャンピオンにオレはなる!

とかね。

しかも、美意識を強めているだけではなかった。恋愛にも関心を深めているようである。今まで半年に1回会えればラッキーくらいの頻度でしか会っていなかったので、互いのプライバシーに踏み込む会話をしてこなかった。さらちゃんに、「かれしいるの?」と気にかけてもらえただけでも、交換日記をした甲斐があった。

前回、さらちゃんに水泳のことを質問したのだけど、そんなどーでもいい質問は完全無視された。「つまらんこと訊くなよ!」と思ったにちがいない。子どもは正直でいいね。

私がキティちゃん好きであることをちゃんと覚えてくれている。私もさらちゃんの好きな(?)マイメロかクロミを描いて返事すればよかった。

互いに心を開かないと関係は深まらない。というわけで、さらちゃんにも「かれし」なり「すきなひと」なりがいるのかを訊いてみた。返事くるかな〜。

Y交換日記11

美意識の高い5歳児さらちゃんから、カナダの美人はどんななのか、かわいい人はいるのかと次々に質問が届いた。好奇心旺盛だ。答えに困って、「じゃあ、さらちゃんにとって、美人とかわいいの違いはなに?」と苦し紛れに振ったら、しばらく音信が途絶えたけど、返事がきた。

どうやら髪を三つ編みなどでアレンジして、テヘペロの笑顔で決めるタイプが「かわいい」で、ストレートヘアの持って生まれた美しさで勝負できる人が「びじん」らしい。

なるほど〜。

次は唐突に、カナダにお城はあるのか、と訊かれた。絵日記の中の、水色の物体はお城なのだな。ディズニーランドに行ってきたばかりなのか、普段からプリンセスルックで身をかためているからお城に住みたいのか……

カナダにお城は多分ない。城の要塞部分を大きくした歴史的建造物とか、昔の成金さんが建てた、お城っぽい家ならある。

さらちゃん、メアリーポピンズを観たことあるかな? お姫さま出てこないから興味を示さないかも?

急に「城」に話を振ってきたので、私も「水泳」に話を急展開させてみた。