Y日記48

この2年間、週3くらいのペースで顔を合わせていたピックルボールの仲間がアメリカへ引越し、さみしいかぎりだ。お別れ会は3回ではすまなかった。そしたら、また一人、もう一人と、海外へ引っ越す人が現れた。今から虎視眈々と彼らのところへ遊びに行く機会を狙っている。

1年ぶりに、早朝ピックルボールのメンツと早朝プレイしたら、気分爽快。ネット際のラリーが長く、自分の反射神経をもうちょっとどうにかしたいと思った。このグループの人たちは年齢層高めで両膝にサポーターをつけていたりするので、コートから外れたボールを走って取りに行くのはほぼ私の役目。運動量多めだった。

イーロン・マスクの政府要職退任会見のときに見せた、あの「顔のあざ」! 私も同じところに同じようなあざをつくったことがある。電車に乗っていて、コーラの缶を窓際に置き、眠くて船を漕ぎはじめたら、缶に顔をぶつけた。翌日「どうしたの?」といろいろな人に聞かれたけれど、いちいち状況説明するのが面倒だったため、「コーラ缶に顔をぶつけた」と省略したら、誰も信じてくれなかった。イーロンも、意外と世間にいちいち報告したくない状況で、あざをつくったのかも。

突然、「姉御と私がやっていることは、まるで『ウェインズ・ワールド』だ」という思いがどこからともなく降ってきて、『ウェインズ・ワールド』を久しぶりに見た。どう考えても、私がガースだろ。笑える。

HAIMの曲ばかり聴いていたら、『リコリス・ピザ』をまた見てしまった。もう何回見たことか。ここ数年のあいだに見た映画の中で、一番好きかもしれない。アラーナの視点で見てみたり、ゲイリーの視点で考えてみたり。日本人女性に向かって変な英語で話しかけるアメリカ人男に、「最近見かけないけど、昔こういう人いたよね!」と思ったり。最近は、アメリカやカナダで長年暮らしているのに英語が下手っぴだと、冷ややかな目で見る人が多いと思う。あれよね、移民にうんざりしているからかも。『リコリス・ピザ』の中には好きなシーンがいっぱいあって、毎回そこんとこ見るだけでも満足。

もうすぐ日本と韓国へ行くので、その準備に忙しい。もう少し早くとりかかっていれば、と思うのもいつものこと。東京でも韓国でも予定が埋まってきて、超うれしい。ぼっちになるのを心配していたのだよ。

1冊ほとんど訳し終えて、次の本を1章だけ訳してみたけど、超新鮮! 長丁場の仕事を終えたあとって、いつもこうなる。

同業者たちが、いろんな媒体ですばらしい文章を披露しているのを見て、すごいなと眺めつつ、私もどこかで書きたいと思う。ピックルボールについていつも書いているような小話をこのブログではない、どこかで書きたい。どこ? スポーツ雑誌? どこかピックルボールを日本で推進しているところ?

Y日記47

ピックルボールの仲間がひとり、アメリカに引っ越しするというので、2回目のお別れ会が開かれた。3回目もあるんじゃないかと内心思っている。私は年齢的にとてもお姉さんなのだけど、仲間うちで「ペットのように」かわいがってもらっている。老眼のため、みんなのようにスマホをサクサク操作できない私のために、帰宅時にはライドシェアを呼んでくれるし、家に着いたら、「無事着いた?」と生存確認までしてくれる。

引っ越しする仲間に、いつもピックルボールをプレイしている公園の名前入り野球帽を作って送った。Canvaで無料デザインをいじって、Sticker Muleにそれをアップロードして野球帽にしてもらっただけだから、「作った」わけではないが。好評だったので、祝い事があるたびにこれをプレゼントしてもいいかも。

コートに大学生インスタグラマーがやってきて、私たちと一戦交え、動画を撮っていった。どうやら、あちこちのコートに道場破り的に出没して動画を撮っているらしい。ガツガツしたところもなく、趣味でインスタをやっている感じで、体当たりで楽しく盛り上げてるところが好印象。

たとえば、このダイブキャッチは、動画狙いでやったと思うけど、そのあとに私がファインプレーを台無しにするところは想定外。結果的にオチのある動画になっている。でも、私はこれを見て、自分はもっとキビキビと動いていると思っていたのに、かなりモタモタしているという事実を突きつけられた。

彼らはスマホと小さなスタンドだけで動画を撮っている。何を使ってるんだろうとしげしげと見てしまった。最近、大学生の夏のアルバイトがあまりないらしいから、こーゆー夏の過ごし方もいいんじゃない?

姉御とのポッドキャストが50回目を迎えた。これを商売にする気もないので、ひたすらおしゃべりを垂れ流すスタイルを貫いて、100回目を目指したい。50回記念に、愛媛県でラム酒づくりをしている天神村醸造所株式会社の亀岡晶子さんと、今治タオルの技術でコットンマフラーを作っている株式会社カラーズヴィルの竹田昌弘さんをゲストに迎え、愛媛の気候や歴史など、いろんな面白い話を聞かせてもらった。ま、私はその場にいなくて、録音を聴いただけだけど。

話は変わり、新しい仕事がまた決まった。これは持ち込み企画じゃない。依頼された。個人的にたいへん面白くて「訳したい!」と思った内容だったからラッキーだ。ちょっと変わった本をいろいろ訳したいし、すごくまじめな本も訳したい。

Y日記46

ピックルボールのリーグで、途中棄権してさっさと帰りたいと思うような最悪のゲームを経験した。完全自滅ってやつですね。へこんでいるところへ、私が密かに見下しているプレイヤーがやってきて、「ぼくたち、同レベルだよね」と傷に塩を塗り込むようなことを言ってきた。怒り心頭で家に帰り、ピックルボール用のポータブルネットをポチった。

「リベンジじゃぁ〜」

と騒いでいたところ、仲間たちが「なんでネットでリベンジなん? 新しいパドルじゃなくて?」と訊いてきた。確かに。新しいパドルを買えばよかった。

軽量タイプを買ったとはいえ、ネットは6キロもあるし、細長いゴルフバッグのようなバッグに入っている。今日、おニューのネットをコートに持参しようと、地下鉄のプラットフォームまで行ったのに、電車がこない。コートに行く気満々だったため、再び地上に戻り、ライドシェアを呼ぶ。

運転手のおじさんは、カザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、トルクメニスタンあたりの出身の人だった。「朝の四時から運転しているけど、ウーバーががっさりマージンをとっていくから大変だわ〜」という苦労話を散々聞かされ、「あ、ここでもう結構です」と降ろしてもらった場所は公園の1ブロック手前。エッサエッサとネットを担いで公園にたどりついたときには疲れ果てていた。

公園にネットを張り、全然知らない人たちがそこでプレイをし、まるで慈善事業をしているみたいだった。持って帰るのが面倒で、仲間の車のトランクに詰め込んで、家に帰ってきた。その人は数日後に日本へ行くという。しばらくマイネットとはお別れですね……

ピックルボールの話題とはうってかわり、仕事の話。

ポシャったと諦めていた企画が通った。自分で持ち込んだ企画がはじめて通った。これは快挙。打ち合わせをするのが楽しみで仕方がない。

1月に蛇窪神社でおみくじを引いたとき、今年の私のラッキーアイテムは「木」だと書いてあった。よ〜く考えれば本は木からできているじゃないか。当たってる!!

Y日記45

昨夜は火災報知器が午前2時すぎに誤動作しはじめ、明け方までまったく眠れなかった。そして、今日はリアルな教皇選挙の結果が出た。

先日日記に書いた「ポシャった件」が生き返り、祈る思いで動向を見守っている。もう1件、祈りながら結果を待っていた件はダメだった。でも、それとて、道が閉ざされたわけではなく、ひとつひとつあたっていくしかない。というか、私はあちこちに祈りすぎ!!

かと思えば、ご指名でお仕事をいただいたりもするから、何もかもがダメなわけじゃない。この間はスケジュールが合わず、受けられなかったのが残念。ご指名を断るなんて、夜のお仕事だったらありえないのではないか。

ピックルボールでも一緒にプレイをしていて楽しい人たちとは、「明日来る? 何時に来る?」と指名し合う。ご指名がかかったので、最近はよく、インド系のおじさん3人とダブルスで試合をする。そのうち1人は説明好きで何かと言い訳がましく、3人でからかっているうちに「言い訳マン」キャラが定着し、今では愛すべき仲間でさえある。

最近見ているドラマはApple TV+の「Your Friends and Neighbors」。主演のジョン・ハムが好きという理由だけで見ていたら、意外と面白いというか、今っぽい。

億単位の年収を叩き出すヘッジファンドマネージャーが会社を首になり、豪奢な生活に慣れた自分と家族を支えるために犯罪に手を染める。超富裕層地区に住んでいるため、自分の友だちや隣人の家に忍び込んで高級品を盗むのだけど、止まらなくなってメイドと手を組んで組織的になっていく。

悪いことしてないで地味な生活すれば?と庶民は思うけど、それがどうしてもできない。無職なのにお金だけがどんどん出ていく。どうしてもはしごを降りられないから、みんなとんでもない暴走を始める。この富裕層の中に、アジア人一家がいて、そこも超リッチな親からの娘婿へのプレッシャーが半端ない!

見ていると腹の立つことも多いけど、「この人たちからお金をとりあげたら何も残らないんじゃないか?」と思って、私は冷笑的に楽しんでいる。

Y日記44

今回はもはや日記ではない。明らかに他者に向けて書いているから。でもタイトル付けるのめんどうだから日記のままにしとく。

残念な知らせが飛び込み、意気消沈していたところ、すてきなものが届きました。これは、私の翻訳書&同人誌を集めたパラパラ作品集です。グラフィックデザイナーの友人に作ってもらいました。

6月にソウル国際ブックフェア、10月にフランクフルト国際ブックフェアに行く予定なので、韓国、日本、ドイツでこれをパラパラしてこようと思います。

……とまずは気分が盛り上がるところから書きはじめてみました。ここから急降下。

がっくり項垂れたのは、持ち込んだ作品の版権がとれなかったから。二人三脚でいい線までいけたのに残念。版権料が予想外に高かったそうです。私はいままで版権料が高い本を訳したことがなかったから、びっくりでした。自分が訳した全作品の版権料を知っているわけではないですが、知っているものに関しては、「へぇ〜、そんなもんなのか。私でも払えそう」というレベルだったので。

あえなく企画は散ったわけですが、今、2冊同時進行で訳しているのでそれに専念します。お気の毒に……と思ったら、「こんな本を訳しませんか?」とお声かけいただければうれしいです。風変わりなノンフィクションで、「これを誰に訳してもらえばいいんだろう?」なんてタイトルがあれば、たぶんそれは私向きでしょう。レジュメをまた書こう。ピックルボールを控えめにして(言っている先から、できそうにない)。

先週書評講座をやって、今回も、字数制限もなくだらだら文章書いても上手くはならない、という話が出ました。確かにそう。講師に毎回言われていることなので、私は書評を書くとき、800字の字数制限を課し、4月からはトロントの生活情報誌Torjaに書評を載せてもらっています。もちろん800字で。文章はさらしてなんぼだよなと。この書評コラムはBookpottersとして獲得したので、Bookpottersのみなさんは是非書評を書いてください。

文章をさらすといえば、出身校が創立150周年を迎え、卒業生会(?)がニュースレター特別号を出すということで、短文の募集があり、「女子大」の存在意義について書いてみようと思い立ち、自分の黒歴史をさらけ出してみました。自分の身に本当に起きたことをさらけ出すのは思いのほか勇気がいるし、黒歴史に関わる人のこともさらすことになるので、そこをよく考えなきゃいけないしで、書きづらかったんですが、書いちゃいました。ロクサーヌ・ゲイが自分のトラウマをさらけ出した経験を書いていて、それを参考にしました。彼女が味わった苦しみとはレベチのことをさらしただけですが。

今日は全然やる気が出ない。