Y日記22

トロントに戻ったら、なんだかすっかり秋めいていて、こりゃいかん!と思い、せっせとピックルボールをプレイしている。冬はピックルボールを休むか続けるかが悩ましい。とりあえず、雪が降るまでは屋外コートに通うことにする。

帰国の思い出をいくつか……

日本滞在中に姉御とポッドキャストの収録をした。私はスイス、姉御は琵琶湖と白馬に行ったので、互いの夏休みについて話してます。そんなにリスナーが多いわけでもないのに、「お風呂に入りながら聞いてるよ」と言われたりして、雑談系をやっててよかったなと思った。ネタのタレコミもたまにあるので、よかったら、ポッドキャストで話してほしい映画やドラマのタイトルをお知らせください。

映画といえば、機内で何本か映画を見た。私、「マッドマックス」シリーズを食わず嫌いでいたけど、『フュリオサ』面白かった。フュリオサとジャックのメイクが特に。あと、『秒速5センチメートル』と『Opus』も。この2本は静かに時が流れる感じだったね。他にも見たけど、つまんなくて脱落。

帰国中に、小学校4年生の姪っ子が友だちと3人で「ハリー・ポッター委員会」なるものを結成して、互いの家でハリポタに関する新情報をシェアし合っている、という話を聞き、やっぱり私と血が繋がっていると思った。会う予定だったのに、東海道新幹線が不通になり、結局LINEで1時間話しただけ。おしゃべりの最中に、ハリーが使っているワンドのレプリカで、何度も魔法をかけられた。呪文集を持っていて、いろんな呪文を暗記している。ホグワーツにいたら優秀だったはず。こういうことに記憶力を発揮するところにも、血の繋がりを感じたね。

グーグルカレンダーはタイムゾーンをきちんと入力しておかないと、勝手に気を利かせて現地時間に予定をシフトさせる。そのせいで、友人たちとレストランで食事する日を1日間違えてしまった。和食の店で、ガラガラ〜と扉を開けて暖簾をくぐり、予約者の名前を告げると、「お客さ〜ん、予約は明日ですよ〜」と言われた。翌日、また同じレストランに行き、「昨日も来た者ですが…」と言うと、「ああ、どうも」と中に案内された。我ながら、笑える。

トロントに帰ってきて、あれもこれもとやることいっぱいだけど、時差ボケ中なので、あせらない。あせったっていいことないし。

スイス旅行はやや歩行困難な人をお連れしたので、そういう場合の旅行プランを note の記事にしようと思っている。でも、なかなか書く時間がない。そのうち書く、とここに宣言。

Y日記21(一時帰国とスイス旅行の巻)

長い休暇が終わった。トロントから東京へ行き、家族と合流してカタール経由でスイスを旅行し、またカタール経由で東京に戻って残りの休暇を過ごし、昨日トロントに戻った。航空会社のマイレージポイントが溜まりまくったのは言うまでもない。

ハイライトはいろいろあるが、天候に振り回された休暇だった。

その1。台風7号が日本を襲っている真っ最中で、そちらを心配していたところ、トロントが線状降水帯に入り、激しい雷雨が空港を襲った。落雷の危険があったので、空港で働く人が全員建物内に避難し、離陸が2時間以上遅れた。

その2。スイスに向け出発する日の夕方、短時間で恐ろしい量の雨が東京に降りそそぎ、羽田空港も混乱。既に空港にいたのでずぶ濡れにならずにすんだけど、突然のゲート変更で、コンコースの端から端まで歩いた(歩行がやや困難な人を連れているので、無駄に歩きたくなかった)。

その3。スイスは雨の天気予報だった。が、予報ははずれ、奇跡的に快晴の日が続いた。そのおかげでマッターホルンが綺麗に見えた。スイスの旅についてはのちほど。ブログも書くけど、note に有料記事も書くつもり。

その4。トランジットが長いので、ずっとハマド空港にいるのももったいない。というわけで、ドーハの街へ繰り出すも、日没後も38度くらいある上に超蒸し暑い。日本の猛暑をさらに上回るかんじだった。8月は特に湿度が高く、地元の人は外へ出ないのだそうだ。

その5。羽田に無事着くも、台風10号のため、東海道新幹線が運休。実家に帰るつもりが帰れなかった。一緒にスイスに行った姉夫婦は3日も神奈川のホテルにいたそうで、お気の毒さま。

結局、一時帰国なのに実家には一度も足を運べず、LINEで会話しただけだった。東京滞在時間が延びたため、いろいろな人に会えたのは不幸中の幸いだった。

前から予定していたのだけど、所沢に行き、YouTube撮影をしてきた。これは普段やっているポッドキャストの特別企画で、以前ゲスト出演してもらったモデルの優恵ちゃんと3人で、街歩き的なことをしてきた。元テレビ局の報道カメラマンさんに撮影をお願いするという贅沢ぶり(編集は姉御がするけれど)。姉御も優恵ちゃんもスラリ長身なので、街歩きっていっても歩幅が違い過ぎるし、ふたりとも撮影慣れしているので、私は挙動不審も甚だしかった。

トロントを離れる前に認知症っぽくなった猫は、帰ってきても相変わらず粗相しているけど、私のことは忘れてはいなかった!!

Y日記20(喪失を味わったときに読む本)

大切な人を亡くし、心にぽっかり空いた穴を埋めたくて何かを読みたいと友人に訊かれた。一瞬、きっと私はそういうとき本を読まないだろうと思った。過去を振り返っても、すごくつらくなったときは、Candy Crush 的なゲームを延々とやり続けていた。「ああ、もう十分やり尽くした……」とゲームアプリを削除する瞬間が、私の復活の日だった。でも、喪失とどう向き合うのかは人によって違う。誰を、何を失ったのかにもよるし、心の傷が癒えるまでの時間も違う。私だって、アプリを削除した日以降は本を読んだ。

自分一人では、目下悲しみに暮れている友人に本を紹介できないと思った。だから、書評講座の仲間、Bookpotters に意見を訊いてみた。みんなそれぞれ、お勧めの理由とともに本を紹介してくれた。なるほど、と思った。そして何かのときに、私はお勧めされた本を振り返りたくなるだろうと思った。私も、そう遠くはない将来に、大きな喪失を味わうだろうから。もしかしたら、誰かの役に立つかもしれない。お勧めの理由は公開できないけれど、タイトルだけ、ここに書き残しておこう。私自身がつらめのときに、よく開く本も入れてみた。

あとで時々、書き足していくかも。「この本もよかったよ」「自分はこの本で救われたよ」とお勧めがあったら、コメントやDM等で教えてください。

そういえば、日本は昨日がお盆だったね。

和書

『ぼくの死体をよろしくたのむ』川上弘美著、新潮社

かなたの子』角田光代著、文藝春秋

『今年の春』(父編) 『今年の初夏』(母編) 『今年の秋』(弟編)、正宗白鳥著(←これって、何に収録されているのだろう?)

じゃむパンの日』赤染晶子著、palmbooks

海外文学

観光』ラッタウット ラープチャルーンサップ著、古屋美登里訳、早川書房

いずれすべては海の中に』サラ・ピンスカー著、市田泉訳、竹書房

さりながら』フィリップ・フォレスト著、澤田直訳、白水社

回復する人間』ハン・ガン著、斎藤真理子訳、白水社

海外文学(絵本)

ドクロ』ジョン・クラッセン著、柴田元幸訳、スイッチ・パプリッシング

Y日記19

なんか今週はうれしかった。

『かわいいウルフ』を読んで勇気が湧いた。あれだけのものは私一人では作れないけど、勝手にやる気が湧いた。別件で、ひょっとしたら次につながるのではないかと思えることもあったし、日本滞在中の予定を立てているだけで楽しい。

だが、時差を失念し、まだ空の上にいる時間に人と昼ごはんを食べる約束を入れていた。気づかなかったら、大変なことになっていた…… このポカミスが発覚してから、すべての予定が1日本当はずれているのではないかという強迫観念に襲われ、気が気でない。

ある通訳さんが「通訳も翻訳もやりなさい」の記事を書いたと投稿していた。それを見て、かつて通訳に手を伸ばした頃のことを思い出した。着物ショーのバイリンガル司会(自分も張り切って着物を着てしゃしゃり出た)、QMS調査(疲れすぎて、最後の最後で日本サイドの人に英語で話しかけた)、解剖学の授業(死体の前で通訳)、原爆被害者の証言などをやったが、私はやらかし系なのかもしれないと思い、通訳は無理だと思った。

言語がらみの仕事をずっとしているけど、今の出版翻訳がいちばん自分には向いている。

はじめて、このウェブサイトから仕事が舞い込んだ。このドメインを取得して、このウェブデザインにして、6、7年は経っているはず。こんなことってあるんだね。内容もニッチで興味深かった。

Y日記18

一時帰国の大型荷物ハックとして、IKEAのあの青いバッグ+段ボール箱がいいと聞いたので、IKEAへ行こうとしたら、地下鉄の駅の出口で若干迷った。出口は2つしかなくて、どっちから出たほうが歩かずに済むかで迷っていただけだが、フィリピン系と思わしきおばさんに

「あんたどこ行くん?」

と声をかけられた。こういう親切をふりまいてくれるのは、だいたいフィリピン系の人よね、ちょっとほっこりする。

しかし、私はノイズキャンセレーションのヘッドセットをし、ポッドキャストを聴きながら迷っていたのだった。おばさんの声はあまりキャンセレーションされなかった。目の前で身振り手振りで声をかけてきたのもあるけど、おばさんは特殊な音域の声を発したとか?

「IKEAに行きたい」

「IKEAは上にある」

知っとるわい!と思ったけど、親指を立てて「いいね」のポーズをしてその場を去った。

IKEAのバッグは1個$1.5くらいだったので、2つ買い、せっかくここまで来たんだしと要らないものまで買い込み、完全にIKEAの罠にハマった。

帰りにマクドナルドのそばを通ったので、そういえば、「最近ここでも10ドル超えは当たり前」と聞いたことを思い出し、店内に入って、タッチパネルでフィレオフィッシュのセットを注文するふりをしたら、12ドル超えだった。

それだけ確認して店を去った。


猫がリビングで粗相をするようになった。アマゾンの空き箱が好きなので、空き箱を置いておいたら、そこをトイレと勘違いしたらしい。猫にも認知症があるので、それかも?


週末、Bookpotters の読書会で、『死んでから俺にはいろんなことがあった』について話し合った。訳者の木下さんも遊びに来てくれて、ポルトガルの文化や歴史をいろいろと教わった。「ルゾフォニー」という言葉を知った。

そーいえば、ピックルボールのコートにポルトガル系の男の人がいて、その人もスキンヘッドだ!