My lips are sealed

英語でも「My lips are sealed.」と言いながら、指先でチャックを閉めるような仕草をする人がいます。その辺は、国境ないんでしょうか。他の言語だとどうなんでしょう?

「絶対誰にも言わないでね」と言ったって、人のお口にチャックなどできません。秘密とは不思議なもの。誰かに秘密を打ち明けられると「信頼された」と思ってうれしくなる反面、それを誰かにばらして、信用を裏切ってしまうのです。

なーんて言うと、「やだやだ、自分のことは絶対誰にも言わないでおこう!」と思うかもしれません。

でも、自分の苦しみを他人に打ち明ける行為は、自分を客観視する第一歩のような気がします。苦しみや悲しみの主人公になっている間は、そこから抜けられない。だって、主人公なんですもの。

とはいえ、人に苦しみを打ち明けるとき、何も赤裸々にぜーんぶ話す必要もないと思います。文章を書いたり、絵を描いたり、俳句を詠んだり、写真を撮り歩いたり、何かしら自分の思うままにできることで、心の中の黒いものを浄化させて表現するのもいいかなと思います。

話は変わり、動画に新しく登場したピヨちゃんですが、他の2つ(キクとタマ)と同じメーカーのものなのに、この子はやたらとはきはきしゃべるのです。開けてびっくりです。実はそれぞれに癖があり、猫のタマは、私がしゃべっている先からものまねしはじめるので、結構大変です。トイプードルのキクちゃんは、英語を話す設定なのですが、英語の子音をうまくキャッチできません。まあ、英語ネイティブでない私の英語がうまく聞き取れていないだけなのかも……

不毛地帯(全巻読破)

いやぁ、非常に情報量が多く、5巻までの道のりは長かった。昭和の話なので、情報戦が料亭とか銀座のクラブを基軸にしていたり、「財務省」や「金融庁」ではなく「大蔵省」だったりして隔世の感はある。基本、男たちが主役だけれど、女性のほうも芯が強いし、豪快なキャラクターもいる(弱い女性像は山崎豊子が書きたくなかったのかも?)。

誰かが、「リアルタイムでニュース記事を読んでいるとノイズが多いので、10年前くらいの新聞・雑誌の記事を読むと、物事の本質がよくわかる」と言っていた。この小説もそんなかんじじゃないかと。ま、小説だし、10年どころか、もっと古いですけどね。

なんたってシベリア帰りの元参謀本部の男が、大手総合商社に大きく水をあけられている「関西系の繊維商社」を成長させる話が軸になっているので、スケールが大きい。昭和の大物政治家(ついこの間まで首相だった人の親戚だとか、田中角栄など)、黒幕(児玉誉士夫らしき人や稲川会の会長らしき人など)も出てくる(本名で出てくるわけではないので、想像しなければならないけれど)。

1巻:シベリア抑留生活と東京裁判

2巻:航空自衛隊の次期戦闘機選定合戦

3巻:資本自由化でアメリカ資本が日本自動車業界進出を画策

4&5巻:イラン・サルベスタン鉱区での石油発掘

ドラマは新しいのも古いのも見ていない。なんとなく映像にすると、『半沢直樹』のような暑苦しそうなストーリーになる気がしなくもない。

巣ごもり生活中に、『デカメロン』、そしてこの『不毛地帯』と超長編を読んだ。2カ月ほど前に、仕事の資料として『三国志演義』と『戦争を平和』という超大作を買った。ちらちらと読んでいるうちに、最初から最後まで読んでみようかなという気がしてきた。今なら読めるかも。

カウチ作った

なんたって座ってキーボード叩くか、読むかが仕事なので、家の中のあちこちにいろんな座り心地のイスがある。マッサージチェアもある。高さ調節できる机を使っているので、バーカウンターくらいの高さにして、立ったままキーボード叩くこともある(レバーをくるくる回すだけで、モニターなどを机に乗せたまま、高さ調節ができる)。それでも長時間働けば、足がむくむ。

てなわけで、ゴロゴロできるカウチなようなものが欲しかった。以前はいちいちベッドに寝転がりに行っていたが、それだとついうっかり寝てしまう。

かといって、カウチや、オットマン付きのリクライニングチェアは場所をとる。場所をとらず、畳に座っている感覚で、体育座りもできて、時どきもたれかかれるものはないものか?? 探したけどアマゾンにもなかった。

そこで、家の中にあった、いらないIKEAのマットレスをハサミとカッターで縦に真っ二つに切ってみた。スプリングコイルは入っていない。巨大なスポンジが入っているだけだったので、切るのはいたって簡単。

しかしスポンジは表面が滑らかでない。そこでまず、激安なコットン布でスポンジを包み込む。それをさらに、家具用の布でまた包み込む(こっちの布は厚手なので安くはない)。布のほうが高くついたけど、ま、カウチを買うより安い。布は、待ち針をいっぱい突き刺して、引っ張りながら、縫い付けた。待ち針は後で抜き忘れないように!!!

コロナ禍で突如在宅勤務を強いられ、まずは家のオフィス作りから検討しないといけない人も多いはず。何年も在宅勤務やってますが、完璧なオフィスはなかなか作れない。これから机を買うって人には、高さが調節できる机をお勧めします。

I took the rap for it

I took the rap for it

「rap」には「非難」という意味があります。「I took the rap for it. 」は「かばってあげた」「かばってやったんだよ」くらいの意味です。「I took」で始まるくらいですから、積極的に罪をかぶってます。

無償奉仕という言葉がありますが、それはバランスがとれている場合にのみに通用するものだと私は思います(主従関係がはっきりしている関係とか、相手が「公共」「大義」「神様」のような自分よりも大きな存在の関係とか。平等でない関係のほうが無償奉仕しやすくないですか?)。「XXXしてあげた」が「XXXしてあげたのに」に変わるとき、バランスは崩れているのです。崩れているバランスを直すとき、なぜか人間は「ただでは置かないぞ!」と思ってしまいます。裏切られたと思うからでしょうか。最初の一歩は無償奉仕のはずだったのに。複雑ですね。

ところで……

動画の投稿は久しぶりです。ずっと前に撮りためてあったのですが、編集する時間がなかった。この4カ月間、私の中では大書を訳していました。数えたら、これで11冊目でした。2014年に出版翻訳を始めたので、なかなかよいペースで仕事を受けているのではないかと思います。出版翻訳を始めるにあたり、諸先輩方に「10冊やって一人前だと思ってもらえる」と言われましたが、今はその言葉の意味がよくわかります。それは、翻訳の技量だけでなく、時間配分を自分で決めてスケジュールどおりに仕事ができるか(たった一人でやるのでプレッシャーがすごい)、次につながる仕事ができているか(思うように仕事がはかどらず、原作者など他人のせいにしたくなる誘惑に耐える)、ある種のことをペラペラSNSで言わないとかが試されているのだと思います。それに、10冊もやると、様々な関係者から厳しいフィードバックをもらうので腕も磨かれます。

文筆業って自己実現じゃなくて「職業」なんだな、としみじみ思います。はるか遠いところに「自己実現」のゴールはありそうな職業ではありますが。

まだ結果は不明だけど

先日も書きましたが、トランプに集まる「意識」というのは、「白人の優位を再確認したい」と考えるアメリカ国民が半分近くいるということなのかな、って私は思います。メキシコとの国境に壁を作るとか、中国との貿易戦争、アンチBlack Lives Matter なんかは、そういうの意識の表れで、それだけを見るとかなり強硬な態度のように思えますが、「昔からアメリカにいるのは自分たちだ」と思っている人には日常的な気持ちなのではないでしょうか。

日本の中にも外国人が増えている地方ってありますよね。外国人たちが比較的長く日本に居住するようになり、数も増え、その中から成功者も出て、それで日本の政治も少しずつ変わるようになったら、やっぱり元々日本にいる人は危機感を覚えますよね。けれど、その外国人たちとて勝手に日本に出稼ぎにきたわけではなく、日本が少子化で労働力が確保できないから来ただけで…… 都会からの転入者が増えている地域なんかも、似たような問題を抱えているのではないでしょうか。今のアメリカもイメージとしては、そういうかんじなのかなって。

アメリカ人も、非白人の移民が文句も言わずにせっせと働き、就労の機会を得たことに感謝している間は静かに見ている。アメリカの場合は、一般国民がやりたがらない仕事を移民に任せているだけでなく、高額の報酬が得られるグローバル企業の仕事も「高学歴な移民」がやっていることが多い(というか、世界から有能な人を見つけてくるからグローバル企業なのであって、グローバル企業は地元民を優先的に雇わない)。なのに、地方にいるアメリカ人は、シリコンバレーとかニューヨークなどの都会の人々に「田舎者」「怠惰」「頭が悪い」「変化についていっていない」とか言われがち……。

テレビなどでは、「え??」と思うようなトランプサポーターばっかり見せるから、「田舎者の馬鹿が!」みたいな風潮になりがちだけど、それはちょっとな…… とよく思います(というか、他人のことをバカって憚りなく言う人々が私は苦手です)。ま、トランプサポーターと私とでは、考えが全然相容れないですけどね。

私は自分が移民なので「国籍」や「居住国」について深く考えます。しかも、グローバリゼーションに下駄をはかせてもらっているので、居住国での自分の立ち位置は意識します。納税額では、一度も外国に出たことなどないトランプサポーター(の一部)を超え、ぶっちゃけ言ってしまえば、銀行からの信用度も私のほうが高かったりするわけです。その上、今の居住国に飽きたり、失意を感じたりすれば、「母国に帰ろっかな……」なんていう選択肢まであったりします。ここまで書いていても、もう埋められない深い溝を感じるばかりです。トランプサポーターにしてみれば、「おい!」って話です。ただ、誰もが人生の最期まで生まれた場所で生き続けるわけでもないし、やはり選挙のときにお互いに票を投じることでしか、意思表示はできないのかなと思います。

選挙と関係ないけど、今回のコロナ禍で、「国境ってこういうときにあっと言う間に封鎖されるものなんだ」と身をもって感じました。グローバル市民にとって一番怖いのは「国境封鎖」です。