三島由紀夫の本と『むずかしい年ごろ』

巣ごもり中に、三島由紀夫の本をとりあえず4冊読みました。『潮騒』と戯曲を除き、ナルシストの三島由紀夫が書いたナルシストな小説は、巣ごもり中にはキツかったです。「そんなこと、どうでもええやろ!」とページを飛ばしてしまいたくなるのです。昔読んだときはそうは思わず、むしろ感化されていたので、「読みごろ」ではなかったのかも。『潮騒』にある三島由紀夫の海の描写がすばらしく、何回読んでも飽きない。あの海を知っているからかも。

面白かったのは、このロシアの小説。『むずかしい年ごろ』というタイトルがもうすばらしく(「むずかしい」が平仮名にしてあるところとか)、遠方の友人がこの本をブックインスタしていたのを見て、私も買ってしまったというわけです。

アンナ・スタロビネツはロシアでは有名なホラー作家らしいです。私はモスクワの空港にしか行ったことないくせに、「ロシアっぽい!」と感動してしまいました。「怖さ」は、そーですねー、乱暴にたとえるなら、ネットフリックスの『Black Mirror』っぽい怖さですかね。虫も出てくるし。虫が苦手な人は、一番最初の話は読まないほうがいいです。私は髪を掻きむしりながら読みましたから。

一番気に入ったのは、「家族」っていう話。頭が半分にスパッと切れているおじさんが出てきて(頭がお椀の形になっている)、頭の中から、「紫色のマスカット」や「ニンニク添えのチキン」を出すのです。こういう話大好き。

紙の本を買ったので、読みたい人には貸せますよ。

There is no point in it now

There is no point in it now

先週、『五時に夢中』を見ていたら、美保純が犬と猫のしゃべるぬいぐるみを持って出ていました。しかも人形劇の動画を作っている、と言っていたので、私は驚きました。

ちなみに、彼女のぬいぐるみは別メーカーのものでした。人形劇というのも、どうやら本格的な人形劇のようです。

コロナ禍をきっかけに作り始めたこの動画ももう2カ月続いてます。動画だけじゃ面白くないかな?と文章を添えて出してみたり…… 試行錯誤しています。

ジャスティン・ビーバーのいるところ

巣ごもり生活をしている間、週1のペースでトロント郊外の田舎をドライブしています。途中、郊外ならではの大型ドライブスルーのあるファストフード店でハンバーガーセットを買い、誰もいない駐車場に車を停めて車の中で食べ、美しい湖を見ては、トイレに行きたくなる前に帰ってくる…… そんなルーティーンです。規制が少しずつ解除されているので、最近は車を出て散歩したりなど、こちらの行動も変わってきましたが。

この間、ジャスティン・ビーバーが巣ごもりしていた本人所有の別荘がある湖に行きました。トロントからそう遠くはないところにあります。具体的にどこにあるかは検索すればすぐにわかるので興味のある人は探してみてね。

カナダ基準で言えば、その湖は大きくはない。この程度の湖だと湖畔の土地は個人所有がほとんどになるのかもしれません(湖が大きいと環境保護にもうるさいし、誰でもアクセスできるように公共ビーチや公園、遊歩道がある)。そんなわけで、この湖は私有地に囲まれ、なかなか水際に出られず、やっと見つけた岸辺から、湖と対岸の景色を堪能しました。こんもりとした森のなかに富裕層の別荘が見え隠れ。ジャスティン・ビーバーの豪邸は、私の位置からは豆粒にしか見えませんでした(写真に写っている)。しかも、水際に建っていないので、カヌーを漕いで近づくというオプションもありません。だからあの場所を選んだのでしょうか。「ああ、あれかぁ」と見つけただけで満足して帰ってきました。

Fair-skinned

英語で白人を指す単語は「White」ですが、肌の色を「色白ですね」と言いたい場合には、「fair-skinned」がぴったりです。

私は、巣ごもり生活中、ネットフリックスからお勧めされるまま、アメリカの犯罪史を飾る国内テロや犯罪の映画やドラマ、ドキュメンタリーを見ていました。テッド・バンティ、ブランチ・デヴィディアン、アトランタオリンピック爆弾テロ、オクラホマ爆弾テロ、ユナボマー、ジェフリー・エプスタインと、犯人はすべて白人男性。そして、みんななかなか逮捕されない。Black Lives Matter を鑑みると、こういう事件の犯人は怪しいというだけで警官に殺されることがないうえ、犯罪の規模も大きいので、複雑な気持ちになります。しかもジェフリー・エプスタインのドキュメンタリーは、経済格差が司法にもおよぶことを決定的に見せつけます。というか、アメリカの超富裕層の金持ちぶりを映像でまざまざと見せつけられます。

Black Lives Matter のデモが全米で広がり、今や周縁が過敏になりすぎて、いろいろな人がいろんなことを言いだしています。『風と共に去りぬ』がストリーミングで配信されなくなったり、90年代の代表ドラマ『フレンズ』のクリエイターが「白人ばっかりのキャストだったよね、ごめん」と謝罪したあたりから、#MeTooで食傷気味なっていた頃を思い出すような状態に私は陥っています。あの頃は、オール白人、オール黒人、オールアジア人のキャストが当たり前の時代だったのですから、もういいじゃないですか。そんなこと言ったら、『セックスアンドシティ』なんて…….

そうは言っても、大規模な抗議運動っていうのは同じスローガンを掲げていても多様な意見を内包するものだし、いつもこんなふうに闘いながら現実的な解を求めようとするアメリカは好きです。

Covidiots!

カナダでは新型コロナの新規感染者が減ってきて、少しずつ経済が再開しています。引き続きソーシャルディスタンスを保ち、マスクもしろと、厳しく言われているのですが、気が緩んでいる人は増えています(私も人のことは言えない)。そしてアメリカほどではなさそうですが、あえてマスクもしないし距離も無視する人もいます。

先日、ホームセンターで買い物しようと並んでいると、後ろにいたお姉さんが、マスクをあごにひっかけて携帯電話でしゃべりまくりながら、私との距離を縮めてきました。この3か月間で2メートルの距離感にすっかり慣れてしまった私の頭の中でアラートが鳴りだします。くるっと振り返って、「A bit too close(ちょっと近すぎる)」と言うと、「あ、ごめんごめーん!」と後ろに下がってくれたので、安堵しましたが……。保健省などから出ているガイドラインを失念している人やあえて無視する人々を総じて、英語では「covidiots」または「moronavirus」と呼びます。おそらく、「コロナをうつしてやる!」「コロナなんか気合で吹き飛ばしてやる!」と叫んで外出するような、ある種の悪意を持っている人が「moronavirus」にあたるのかも。第二波がすぐに来なければ、続々とcovidiotsが増えて立場が逆転し、「なんでそんなに間空けてるんだよ!」と言われる日が来るような気がしてなりません。まあ、いつの日かこの転換点がやってくることは喜ばしいことなのですが。

様々なコロナ関連のスラングが生まれていて、とてもおもしろいです。まずは、coronaを略した「rona」。名詞にも動詞にも使えます。動詞としての用法は、「あいつなんかコロナにかかってしまえ!」と呪いをかけたい場合の「I hope he’ll rona out」など。しかし他人の不幸を願う文言なので要注意。独り言か家庭内での発言にとどめておきましょう。

コロナ騒ぎのなかで生まれた赤ちゃんは「corona baby」と呼ばれ、成長すると「quaranteen」と呼び方が変わるそうです。ちなみに、「quarantine」の綴りが難しいので発音が似ている「corn」が使われることもあるようです。ズーム会議中に呼ばれてもないのに参加して荒らしていく行為を「zoom-bombing」と呼びますが、恋人にズーム上で別れを告げる行為は「zump」です(zoom + dump)。そして「covidivorce」。これは日本でも「コロナ離婚」と言われてますね。

とりあえず、ワクチンや薬ができるまでは、注意しなくては。STAY SAFE!