最近、誰かに読み聞かせしてもらっているみたいにオーディオブックを聞きながら、紙書籍を読むのが気に入っています。同じものを二重に買いたくないので、オーディオブックを図書館で借りるのですが、ユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』は、なぜか最近までなかなか図書館では借りられませんでした。コロナ禍でみんながこぞって読書していたか、どこかのブッククラブがこれをみんなで読んでいたか……
紙書籍はUK版(カナダの書店で売られている)なのですが、なんとオーディオブックはアメリカ版でした。さらにややこしくしているのは、朗読者がイギリス人なのです。
ホモサピエンスが移動した距離などが紙のほうではメートル法で書かれているのに、聞こえてくる数字はマイルやインチ。限りなくクセのない英語で読み上げているとはいえ、イギリス英語であることは明白なのに、マイルやインチで数字を読み上げる! 全然集中できない! さらに、ところどころ細かい部分が書き換えられています。出版された国が違うからなのか、それとも版が違うからなのか…… 全然集中できない!
最近、KOBOでオーディオブックのサブスクをやるよというお知らせが届きました。図書館は大変にありがたいのですが、(仕事で本を読む場合は特に)待たなければならないのはネックです。KOBOで買ったとしても、オーディオブックがどの英語で、どの度量衡で読み上げられるかは、開いてみるまでわかりませんけどね。
私が訳すノンフィクション書籍では、ユヴァル・ノア・ハラリの著作からの引用が出てくることが多いです。日本語版は前から持っていて、引用箇所の周辺だけちらちら読んでいましたが、通読をしたことがなかった。そこへ、人から「英語版あげる~」と本をもらったので英語で読んでみることにしたわけです。
カナダ人は夏にゆっくり休暇を楽しむ人が多いです(生活にゆとりのある人は、ということなのかもしれませんが)。そのせいか、毎年「Summer Reads」といって、湖畔のコテージでのんびり読書したい人のための書籍リストが出てきます。今年はこちら。日本だと「読書の秋」だから、読書の季節が違いますよね。私は日本にいたときから、読書は夏にしてましたが。
