Heat Wave

6月末に、アメリカやカナダの西海岸沿いを熱波が襲い(サンフランシスコ市は相変わらず寒かったらしいが)、カナダのブリティッシュコロンビア州のある町では50度近くまで気温が上昇しました。私の住んでいるトロントは東部にあるので熱波は押し寄せてこず、西海岸の人々を気の毒に思いながらニュースを見ていました。

その後、ニューヨークタイムズのポッドキャスト「The Daily」で、熱波に襲われたオレゴン州ポートランドのあちこちで気温を図った研究者の話を聞きました。

それによると、熱波が襲った3日間、大きな木が生い茂り、道に木陰ができるようになっている富裕層の住んでいる地区の平均気温は、36℃から37℃(それでも暑い!)だったのに対し、木陰を作るような木がなく、雑草とコンクリートむきだしの土地が多いせいで、太陽の照り返しが強い貧困地区の気温は49℃だったそうです。同じ市内でも、約12℃の差! なんとなくそうかな、とは思っていましたが、こんなに違うとは驚きです。木陰の威力ってすごい。そんなのんきなこと言っている場合じゃなくて、当然熱波で亡くなった人は貧困地区に多かったのです。

コロナ禍で散歩が日課になった私は、富裕地区にわざわざ足を運んで散歩しています。緑がたっぷりできれいだからです。超富裕層地域だと道沿いに大木が茂っていて、前庭も広々としているので、ひんやりとしています。が、「最近富裕になってきた地域」だと、前庭部分が車を停めるためにコンクリートやレンガを敷き詰めてあるだけの家がそこそこあり、芝生や木を植えて前庭を作ってある家と入り混じっています。晴れているけれど湿気の多い日など、コンクリートの前庭の家の前を歩くと、モワァ~~~っと生暖かい空気が襲って来ます。なので、「The Daily」を聞いたとき、「やっぱり……」と思ったのでした。

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