David Sedaris が新刊『Calypso』を出し、ブックツアーの一環でトロントにもやって来た。
彼はアメリカの公営ラジオから出てきた人で、今でもラジオにはよく出演する。ラジオ向きの声をしている。その頃から彼の話が好きだった。今はイギリスに住んでいる。本人曰く強迫性障害の傾向があって、何か気に懸かることがあるとそれが頭から離れない。ここ何年かはゴミを拾わずにはいられず、晩御飯を食べた後、ゴミ袋とゴミバサミをもって、道端でゴミを拾っているらしい。イギリスではゴミ拾いのおじさんとしてニュースになっていた。
サイン会では、ニューヨーカーに掲載された東京が舞台の話を朗読してくれた。東京で姉妹と一緒に、恵比寿のKAPITALと、銀座のコムデギャルソンで、斬新すぎる洋服を買い物しまくる話。あまりにも面白くて、私も何回も読んだことがある。会場は笑いの渦。『Theft By Finding』からいくつか古いダイアリーも朗読。こんなに楽しいサイン会はないね。
残念ながら時間が足りなくてサインはもらえなかった。でもいい。本人に会えただけで十分。
ニューヨーカーに掲載されたストーリーはこちら。